『學王 ―The Guck War―』の公開

未発表の長篇小説、『學王 ―The Guck War―』をPDFで公開します。

ダウンロードはこちら。

以下に、あらすじ・舞台・キャラ紹介・執筆のいきさつを書きます。

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●あらすじ●

――社会学、政治学、心理学、経営戦略、奇術トリック、盗聴、統計パラドックス――
 あらゆる手段を『悪用』し、学園の王へと成りあがれ!
 謀略の渦巻く学園でくり広げられる、下剋上ストーリー!

・高一の切野令司は、絶海の孤島にある中高一貫のエリート校『學閻(がくえん)』に転校する。
「社会科学を応用した学園学によって生徒たちを幸せにしたい」と善良そうに語るが、その真の目的は學閻の権力を掌握し、『學王』に成りあがることだった。
 學閻には生徒たちによる二つの自治組織があった。制服組のエリートたちが支持する『學徒會』と、落ちこぼれの私服組が支持する『ホトリ団』だ。両者は敵対しており、學閻祭でおこなわれる選挙に向けて争っていた。
 令司は學徒會長の歌胤保笑夢と共謀し、ホトリ団にスパイとして入る。一方、ホトリ団団長の苑崎果無は、元々は『 』(カッコ)という學閻の知の象徴であったが、「悪魔のように悪を為すため」にその任を辞したと令司にうそぶく。
 果無と令司はさまざまな知識を悪用し、劣勢だったホトリ団の支持をどんどん広げていく……。
 そんな彼らの前に、予想外の権力者が立ちはだかり、権力闘争は思いもよらぬ展開を迎える。


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●舞台●

・太平洋上にある『學門島』という小さな島。
 人口は約六千名。そのうちの三千名超が、私立の中高一貫のエリート校である『學閻(がくえん)』の生徒である。
 學門島の名のとおり、島まるごとが學閻の施設となっており、本土の膝下を離れてやってきた中高生たちが寮生活をしながら勉強に励む。
 また、學閻の生徒たちはみな、上位一パーセントの優秀者を除き、なんらかの労働の義務を負っている。しかも、労働によって稼いだ給料も、学業成績が低いものほど税金としてとられてしまう。そのため、劣等生たちのあいだに不満が溜まり、優秀な生徒たちが指示する『學徒會』と、劣等生たちが指示する『ホトリ団』とのあいだで激しい対立が起きている。


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●登場人物●

・切野令司――(きりのれいじ。高一。學閻に転校してきた少年。『學王』に成り上がる野心をいだきながら、ふだんは良識人の仮面をかぶる)

・苑崎果無――(えんざきはかな。高二。ホトリ団の団長。かつて學閻の知の象徴だった天才少女)

・歌胤保笑夢――(うたたねぽえむ。高二。學徒會會長。選挙に勝つため、切野令司をホトリ団へと送りこむ)

・御御御ミハル――(おみおみはる。高一。切野令司のクラスメイト。英系三世の美少女)

・ベリアル――(翼の生えた黒猫。カラスのように鳴く。苑崎果無のペット)

・大剣寺熾道――(だいけんじしどう。四十五歳。學閻のOB会会長。もと學王にして、現・内閣総理大臣)
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※執筆から公開に至る経緯は小説末尾のあとがきに書きましたが、以下にも引用します。

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 本作が完成するまで、とても長い年月がかかってしまいました。
 もとの企画は二〇一〇年に作ったもので、いまの内容とはちがい、『とある学園に〝隅庭会〟という用務員のような仕事をする団体があり、そこに所属する〝わき役〟のような生徒たちが、隅庭会の仕事を通じて〝主役〟になるために奮闘する話』というものでした。
 企画の趣旨としては悪いものではないと思っていたのですが、実際の執筆にとりかかるには、そこからプロットを十回以上も変えなければなりませんでした。
 ようやく執筆に入っても、そこから完成するまでにまた多くの時間が必要でした。当時の自分はたいへんなスランプで、なにを書いても満足できない状態でした。自分の力不足はいうに及ばず、小説というジャンル自体に不信感を持っていたのだと思います。
 何度か大幅な改稿をくり返して、ひとまず小説が完成したのは、二〇一二年の八月のことでした。タイトルは『ほとりの学園戦線』で、苑崎果無や歌胤保笑夢は登場するものの、本作の『學王』とは設定からストーリーからまったくちがうものでした。
 この『ほとりの学園戦線』、某レーベルから出版する予定だったのですが、諸般の事情で実現しませんでした。そのあと、べつのレーベルの編集者にお見せしたのですが、そちらでも色よいお返事をいただけませんでした。また、当時の自分は社会科学に関心を持っており、「学園物に社会科学の要素をつけ加えてみたい」という思いが日増しに強くなり、自分でも『ほとりの学園戦線』のできに満足できなくなってしまいました。そうしてこの作品はお蔵入りとなり、設定を一新して書き直すことにしたのです。それが本作の『學王』になります。
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書いてる人

藍上 陸(らんじょうりく)

藍上 陸(らんじょうりく)
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小説書いてます。

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