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デレマスのスーツの描写

Togetterで「本職が語る『スーツのキャラを描く時に知っておきたい基準』がとても参考になると話題に」というまとめがあったので、それにからめてデレマスの話題を。

デレマス1話で、スーツのサイズ感の表現がうまい個所がありました。

デレマス1話のスーツ①


頭をさげる男性(プロデューサー)の、白いシャツの袖口に注目してください。
袖の白い部分が、わずかしか覗いていませんね。
これは上体をかがめているため、上着の袖口がややさがって、シャツの袖口を多く隠しているためです。

そして上体を起こすと、

デレマス1話のスーツ②


さっきより少し大目に白い部分が覗きますね。これが本来のシャツの袖口の長さというわけです。
一般に、シャツの袖口は一・五センチぐらい外へ覗いていたほうがよいとされます。
画像で見るとそれより多く覗いているように見えますが、これはこれで正しいと思います。このプロデューサーのように長身の場合は、一・五センチ以上覗いていたほうがバランスがよくなることが多いので。
また、キャラデザの関係か、上着の着丈がちょっと短いので、その点からもこうしたほうが全体のバランスがよくなると思います。

このあと、プロデューサーが右手をあげ、うなじに当てます。

デレマス1話のスーツ③

デレマス1話のスーツ④

この一連の動きでも、白いシャツの袖口の長さは理に適っています。
実際にシャツと上着を着てやってみますと、このように変動するんですね。

実写であれば、最初に役者に合わせてぴったりのスーツとシャツを仕立てればそれで済むのですが、アニメーションの場合はそうはいきません。
アニメーターが一枚一枚すべて描いていきますので、「人物の動きに合わせて、上着とシャツの関係がどう変動するか」がわかっていないと表現できないわけです。
シャツの袖口だけでなく、上着の前ボタンのあたりや脇腹のあたりに入った皺などもそうですね。
じつに見事に表現されていると思います。

アニメにおいて、こういうスーツの表現はかなり難しいと思うんです。
というのも、リアルに存在する服装なので、「まっとうなサイズ感やバランス」という公式めいたものが一応あり、それをわかっていないと、かなり妙な表現になってしまうんですよね。
まだファンタジーな恰好のほうが、実在しないぶんだけサイズ感やディテールは都合よく調整できる。

マンガでも大変でしょうが、アニメの場合は上記のように動きによって変化が起きるから、本当に大変です。
なにげない表現のようですが、綿密な観察がないと描けないことなんですね。
きっとこのカットを描いたアニメーターさんは、観察眼のするどい方なんだと思います。
もしくは演出処理の方の指示が入ったのかもしれません。

残念ながら、日本の実写映画だと、スーツのサイズ感がおかしかったり、コーディネートがまずいものがよく見られます。
いつかこのブログで話題にするかもしれませんが、たとえば北野武監督の「アウトレイジ」では、わざとやってるんじゃないかと思うぐらいヤクザたちのスーツがへんでした。
たとえば、ブレイシーズ(サスペンダー)をしてるのにベルトまでしてるとか。
風立ちぬ」のモブキャラもそうしてたけど、あれなんなんだろう?
リアルでもたまにいますよね。サスペンダーしてるのにベルトまでしてる人。サスペンダーの意味をわかってないんじゃ。

でも、「アウトレイジ ビヨンド」になると、ヤクザたちのスーツもだいぶよくなったので安心しました。
衣裳担当の人が変わったのかもしれません。

監督(演出)をやるんなら、服装についての知識も必要ですよね。
書いてる人

藍上 陸(らんじょうりく)

藍上 陸(らんじょうりく)
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小説書いてます。

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