主副並行会話文(小説技法)

【 主副並行会話文(Paralleling Lines) 】

小説の台詞において、「 」のなかに書かれた主台詞と、\ /で書かれた副台詞を、同時並行的に記す手法。

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「あの……なんで裸なんすか?」
 怖々たずねると、店員が太い眉をハの字にして、心外そうに肩をすくめ、
「ちゃんと着てるヨ?」\なにいってるんだネ?/
「あきらかに裸だよ!」\一一〇番レベルだろ!/
「そんなことないサ。ほら、ちゃんとはいてるだろう?」
 店員がエプロンの裾をたくしあげ、下半身をご開帳した。

※「アキハバラ∧デンパトウ」より引用
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副台詞のなかは、主台詞の補足であったり、話者のぼやき、話し相手へのつっこみ、メタ的な内容など、自由度が高い。
台詞を分離することで、主台詞を長々と書かずに圧縮する効果も期待できる。また、通常であれば切り捨てられてしまうような内容も、副台詞で拾いあげて記すことができる。
副台詞はいわば、「ストーリー展開に関係ないもので、読まなくても支障はないが、読んでみると楽しい台詞」と定義することができる。

(※下の画像をクリックすると、縦書き表示の主副並行会話文が見られます)

主副並行会話文の文章


マンガの台詞にヒントを得て、小説に応用した。
「ふきだしに写植された台詞」と、「ふきだしの外に手書きされた台詞」の関係が、ここでいうメインの台詞とサブの台詞の関係にあたる。

以下の画像は、天野こずえ『ARIA』1巻31ページ目から引用。

天野こずえ『ARIA』
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藍上 陸(らんじょうりく)

藍上 陸(らんじょうりく)
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